心臓血管外科
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診療内容
成人心疾患(虚血性心疾患・弁膜症・心臓腫瘍など)及び血管疾患(胸部、腹部大動脈瘤・閉塞性動脈硬化症・下肢静脈瘤など)を対象にしています。
当院の心臓外科治療の特色
まず診断の時点で、"手術ありき"という考え方は行っていません。我々外科医はともすれば"手術をしたい医師"かのように思われることがありますが、それぞれの疾患の手術に関するガイドラインや患者さんのADL(日常生活動作)、社会背景などから本当に手術が必要か十分に検討し、納得いただいた上で手術を行っています。
2014年よりほぼ全ての手術を一人の術者が執刀しており、術者の経験や技術の良し悪しによる治療成績の不安定さがなく、非常に安定しています。日本胸部外科学会の手術成績と比較し、低い死亡率、合併症率で手術を施行できております。
長期成績が確立された手術のみを行っています。"評価の定まらない実験的な手術"や"自身の技術をひけらかすため?のような手術"は基本行いません。
心臓手術の結果に関しては当院循環器内科の医師方より良好な評価をいただいております。
"心臓手術は辛いと思っていたが意外と楽だった"と患者さんが思えるような手術手技、術後管理を心がけ、できるだけ患者さんの鎮痛や、不要な行動制限など行わないことに留意しています。そして当院の特色でもある心臓リハビリを術後に積極的に行い、より良い社会復帰を目指しています。
虚血性心疾患に対しては、循環器内科との連携を密にして、個々の患者さんに応じて、カテーテル治療と外科治療を組み合わせ最適の治療方法を行っています。そのうえで冠動脈バイパス手術に関しては低侵襲の人工心肺を用いない心拍動下冠動脈バイパスを第一選択としています。また弁膜症に関しては、僧帽弁閉鎖不全症においては、自己弁の温存を目的とした弁形成術をできる限り行い、心房細動合併症例にはメイズ手術も同時に行っています。胸部・腹部大動脈瘤に関しては、従来の人工血管置換術以外にも、症例に応じて胸部、腹部ステントグラフト内挿術も行っています。現時点では病院の体制として大動脈瘤破裂症例や急性大動脈解離などの超緊急手術症例には、なかなか対応できないのが現状ですが、数時間の時間的余裕のある症例では、手術体制を整えてさせていただくことは可能です。また近隣の先生方におかれましては、手術適応を含め患者さんへの説明に苦慮する場合もあるかと思われます。そのような際も御紹介いただければ外科サイドから手術の是非についても説明させていただきますのでご遠慮なくご紹介ください。また治療方針に迷われるような場合には、電話でのご相談でも結構ですので、御気軽に相談ください。