医療関連感染を防止するためには、すべての職員、患者さん一人一人が感染対策に取り組まなければなりません。そのために、感染対策室では、「院内研修の開催」「院内ラウンド」「抗菌薬の適正使用」「病原体の検出数の監視」などを行っています。また、地域の病院との連携し、合同カンファレンスや相互ラウンドを行っています。
基本理念
われわれ医療従事者には、患者の安全を確保するための不断の努力が求められている。医療関連感染の発生を未然に防止することと、ひとたび発生した感染症が拡大しないように可及的速やかな制圧、終息を図ることは医療機関の義務である。枚方公済病院(以下「当院」とする)においては、指針(感染マニュアル)により院内感染対策を行う。
ICTメンバー
医師:4名(外科、泌尿器科、循環器内科)
看護師:3名(感染管理認定看護師1名)
薬剤師:4名(抗菌化学療法認定薬剤師2名、感染制御認定薬剤師1名)
臨床検査技師:2名(災害時感染制御支援チーム所属1名)
事務:1名
活動内容
活動名 | 回数 |
院内感染防止対策委員会 | 12回/年 |
感染対策小委員会 | 12回/年 |
ICT院内ラウンド | 1回/週 |
抗菌薬適正使用支援カンファレンス(AST) | 1回/週 |
感染防止対策地域連携合同カンファレス | 4回/年 |
淀川南地域連携合同カンファレンスへの参加 | 4回/年 |
相互ラウンド(感染防止対策加算1) | 1回/年 |
訪問指導 | 随時 |
ICT活動 ・サーベイランス ・指導/教育(新人研修・院内研修) ・感染予防対策の実施状況の把握 ・感染に関する相談 |
業績
論文
・Trends in teicoplanin loading dose implementation from 2010 to 2019 and evaluation of safety and efficacy factors: a retrospective cohort study based on a Japanese administrative claims database. Journal of pharmaceutical health care and sciences 9(1)
・Effectiveness of Noncertified Pharmacist-Led Antimicrobial Stewardship Programs in a Medium-Sized Hospital Without an Infectious Disease Specialist: A Retrospective Pre-Post Study. Open forum infectious diseases 10(3) ofad116
・Analysis of the incidence of adverse reactions and of the IgG antibody titers after vaccination for SARS-CoV-2. Japanese journal of chemotherapy 70(1)
学会
・機械学習を用いたバンコマイシン投与患者の死亡率に対する病棟薬剤師や抗菌薬適正使用支援チームの関与についての解析(日本化学療法学会雑誌 71(4) 519-519 2023年7月)
・新型コロナウイルワクチン(BNT162b2)2回接種後8ヵ月時点のIgG抗体価減少に関する検討(日本化学療法学会雑誌 71(2) 255-255 2023年3月)
・手指消毒薬使用量が及ぼす多剤耐性菌発生率への影響(日本化学療法学会雑誌 71(2) 286-286 2023年3月)
・新型コロナワクチン接種後の抗体価解析(共済医報 71(Suppl.) 136-136 2022年10月)
・中規模病院における抗菌薬適正使用支援チームが患者アウトカムおよび医療費に与える影響(共済医報 71(Suppl.) 139-139 2022年10月)
・ニルマトレルビル/リトナビル使用患者における禁忌薬該当症例の調査と対応策(日本医療薬学会年会講演要旨集 32 1192 2022年9月)
・心不全合併感染症患者に対する入院早期の心リハ開始による入院日 数短縮効果:傾向スコアマッチング解析(日本心臓リハビリテーション学会 28 2022年6月)
・白内障手術クリニカルパス変更が術後感染発生数及び抗菌薬感受性に及ぼす影響(日本化学療法学会雑誌 70(Suppl.A) 273-273 2022年5月)
・感染症専門医不在の中規模病院におけるAST専従薬剤師主導の抗菌薬適正使用支援活動評価(日本医療薬学会年会講演要旨集 31 P33-31 2021年10月)
・中規模病院のAS活動におけるアウトカム評価と薬剤費削減効果(日本化学療法学会雑誌 69(Suppl.A) 236-236 2021年4月)
・白内障手術のクリニカルパス変更による抗菌薬適正使用への影響と薬剤費削減効果(日本化学療法学会雑誌 69(Suppl.A) 295-295 2021年4月)
・COVID-19におけるトシリズマブ投与患者の臨床像について(日本化学療法学会雑誌 69(Suppl.A) 304-304 2021年4月)
・COVID-19肺炎に罹患しファビピラビル投与した2型糖尿病の1例(糖尿病 64(1) 65-65 2021年1月)
講演
・抗菌薬適正使用チーム(AST)における多職種連携のあり方(第72回共済医学会 2023年10月25日)
・感染症専門医不在施設のAST活動(第38回日本環境感染学会総会・学術集会 2023年7月22日)
・感染症専門医がいない病院におけるAST活動(日本化学療法学会 第2回AST講習会 2022年9月14日)